絶版書を用いた電子書籍ビジネスとアーカイブ構築 ~海賊版を倒せる唯一の方法~
Smips(知的財産マネジメント研究会)
エンタメと知財分科会 第10回
開催概要
※本研究会は、Smips(知的財産マネジメント研究会)の分科会として開催しています。
日時
2017/5/13(土)
17:00-18:30
場所
政策研究大学院大学
(六本木駅から徒歩5分程度)
参加費
無料
講演テーマ・講師紹介
絶版書を用いた電子書籍ビジネスとアーカイブ構築 ~海賊版を倒せる唯一の方法~
AmazonのKindle Unlimitedやkindleをはじめとした電子書籍など、紙媒体ではなく技術の発展に伴う書籍の媒体や取次を介した流通の仕組みが変わりつつあります。電子書籍は書店のスペースをとることなく販売でき、ペーパーレスで資源環境として優しいとも評価されていますが、同時に海賊版も多数存在し、全世界で広く流通しているのが現状です。
また、日本の出版社が優先的に電子化するのは「リクープ(電子化投資額を回収)可能なタイトル」が主であり、絶版書に至っては出版社が電子化する権利を持っていません。この絶版書ジャンルを作者の収益に結びつけ、かつアーカイブとして正しく後世に残していくことは、電子書籍業界の急務と言えるでしょう。
そこで今回は、海賊版が事実上野放しになっている絶版書籍を利活用して、広告利益を作家に100%還元する仕組みを作っている「マンガ図書館Z」を運営する赤松健先生にお越しいただき、お話しをお伺いします。
出版という形式が再構築されている段階において、コンテンツ力ある絶版本を公開したことでマネタイズ以外にどういった作用が作家に生まれたかなどお聞きします。
「電子書籍版YouTube構想」と言われている新機能もリリースされたばかりですので、講義前にぜひサイトをご覧ください。無料で読むことができます。
https://www.mangaz.com/
企業理念
> 日本が誇るマンガ文化の発展に貢献する。
> これまでに生まれた数々の名作のマンガを手に入れることは難しいのが現実です。違法コピーがはびこり、作家の利益も損なわれています。 私たちは、名作のマンガを無料で読むことができるサービスを、日本に限らず、世界に届け、作家も読者も、そして、マンガにかかわるあらゆる方々がハッピーになる究極の世界の実現を通じて、マンガ文化の発展に貢献します。
講師:赤松健 さま
株式会社Jコミックテラス 取締役会長
公益社団法人日本漫画家協会 理事
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参加方法
※本研究会は、どなたでも無料でご参加いただけます。
アクセス
facebookイベントページから参加登録
※参加登録は必須ではありませんが、参加人数の大まかな把握のため、できるだけご協力をお願いします。
本研究会について
エンタメと知財分科会
Smipsの分科会として2016年4月から新たに開始する研究会。「漫画やSFから生まれた技術とその知財化」「人工知能によるコンテンツ生成とその権利」「二次創作やメディアミックス、2.5次元文化」「クリエイティブ・コモンズ、同人マーク」「音楽などのストリーミングサービス」「ニコニコやpixivなどのUGC」「ゲーム実況などユーザーの参加(介入)を前提としたメーカー側のコンテンツ提供」「VRやドローンなど次世代のエンタメと技術の関係」など、エンタメと知財について広く議論する予定。
Smips(知的財産マネジメント研究会)
2000年4月から毎月1回開催している知的財産に関する研究会(2015年度終了時点で178回)。様々な分科会を通じて、知的財産とそのマネジメントについて広く情報交換を行っている。
分科会:産学連携によるイノベーション分科会、法律実務(LAP)分科会、特許戦略工学分科会、知識流動システム(KMS)分科会、知財キャリア分科会、エンタメと知財分科会
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